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政治用語2026-04-21

比例代表制

#基礎知識#政治用語

この記事でわかること

  • 得票率をそのまま議席に反映させる仕組みの原理を知る
  • 小選挙区と比例の違いが政党の多党化・二極化を決める理由
  • 日本の参院比例とドイツの比例代表制の違いを比較してみる

概要

比例代表制(ひれいだいひょうせい)とは、各政党が獲得した投票数に比例して候補者に議席を配分する選挙制度である。比例代表法とも呼ばれ、多数代表法(多数代表制)や少数代表法(少数代表制)とともに代表法の一種に分類される。

成り立ち・背景

代表法には多数代表法(その選挙区で多数票を獲得した政党が当選者を独占する制度)、少数代表法(その選挙区で2位や3位になった者にも若干の議員を選出する機会を認める制度)、比例代表法などがあり、比例代表法は代表法の一種である。
政治学において、比例代表制は大選挙区制に分類されており、比例代表制は「大選挙区全体の定数を各党の得票率に比例するように配分する制度」と定義されることもある。

比例代表法の原理は、次の2点から構成されている。

投票の通算(Durchzählung)
各有権者が投じた票数は通算され、その一定数(Quota)ごとに、ある候補者を当選とする。そのため、各候補者の当選を決定する標準となるのは、多数代表法や少数代表法のような「比較多数」ではなく、「一定多数」(「一定数」)である。小選挙区制度のもとでは、このような方法を行う余地がないことから、比例代表法においては、大選挙区制度(定数が複数)であることが必要とされる。
投票の移譲(Übertragung)
1人の候補者を当選させるために有効に役立てられなかった投票は、一定の条件に従い、他の候補者に移譲されて、この候補者のために役立てることになる。そのため、死票や過剰投票として無意味となる多くの投票が、直ちに不用となることなく、投票を平等かつ有意義に役立てることができる。また、投票の移譲を行うことによって、不用となる投票がなくなる結果、初めて、第1の原理(投票を通算してQuotaを基礎として当選者を決定すること)によって比例的に当選者を決定することが可能となるから、投票の移譲は、第1の原理が働くための不可欠の条件である。
第2の原理(投票の移譲)をいかなる原則に従って行うかについて、比例代表法は、単記移譲式比例代表法と、名簿式比例代表法の2種類に大別される。
単記移譲式比例代表法においては、各有権者が個々の候補者に対して投票するため、その投票は、1名を選出するために役立つにすぎない。

関連項目

Politype的視点

民意をできるだけそのまま議席に反映させる制度は、なぜ日本では「純粋比例」が採用されなかったのか。ドイツ・オランダ・イスラエルとの比較で見ると、比例代表の設計思想の違いが政治文化の違いを生んでいることがわかる。選挙制度二院制とセットで読むと選挙の見方が変わる。

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