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政治用語2026-04-21

参議院

#基礎知識#政治用語

この記事でわかること

  • 「良識の府」と呼ばれながらも「カーボンコピー」と批判される矛盾
  • 参院選と衆院選で「民意」が違う結果になると政治はどうなるか
  • 参議院の存在が日本の立法プロセスをどう複雑にしているか

概要

参議院(さんぎいん、英語: House of Councillors)は、日本の立法府たる国会(両院制)の議院のひとつである(日本国憲法第42条)。前身は貴族院。
両院制を採用する諸国の上院に相当し、下院である衆議院(しゅうぎいん)とともに国会を構成している。その特質から、「良識の府」とも呼ばれる。(理性の府などというのもある。)

成り立ち・背景

日本国憲法では両議院ともに、全国民を代表する選挙された議員で組織される民主的第二次院型の二院制が採用された。
参議院議員の任期は、衆議院議員の任期(4年)より長い6年で、衆議院のような全員改選(総選挙)ではなく、3年ごとに半数改選(通常選挙)が行われる(憲法第46条)。また、衆議院と異なり参議院では任期途中での解散が生じない為、実際の任期の差は更に広がる。衆議院と参議院で同時選挙が実施されても、参議院議員の半数が国会の議席に残っているという特徴もある。
参議院だけに認められる権能としては、衆議院解散中における参議院の緊急集会(憲法第54条2項)がある。
一方で、法律案の再可決(憲法第59条)、予算の議決(憲法第60条)、条約の承認(憲法第61条)、内閣総理大臣の指名(憲法第67条第2項)においては、衆議院の優越が認められている。予算については衆議院に先議権が認められているため、参議院は常に後議の院となる(憲法第60条)。また、内閣不信任決議や内閣信任決議は、衆議院にのみ認められている(憲法第69条)。

もっとも、衆議院が可決した法律案について、参議院が異なる議決をした場合に衆議院が再可決するためには、出席議員の3分の2以上の多数が必要となり、議決のハードルは高い。また、参議院が議決をしない場合に、衆議院は否決とみなして再可決に進むこともできるが、参議院が法律案を受け取ってから60日が経過していなければならず、この方法を多用することは難しい。したがって、会期中に予算の他に多くの法律を成立させなければならない内閣にとって、参議院(場合によっては野党以上に与党所属の参議院議員)への対処は軽視できない。
なお、憲法改正案の議決に関しては、両院は完全に対等である。また、憲法ではなく法律に基づく国会の議決に関しても、対等の例は数多くある(国会同意人事等)。特に衆議院の多数会派と参議院の多数会派が異なる「ねじれ国会」では、内閣運営に大きな影響を及ぼす。
相対的に参議院は政権に対して一定の距離を保ち、多様な民意の反映、政府に対するチェック機能といった機能を有するものと言われてきた。

関連項目

Politype的視点

6年任期・半数改選・選挙区と比例の混在──参院の制度設計は衆院と意図的に変えてある。この「差異」がねじれ国会を生み出し、法案の行方を左右する。「なくせばいい」論と「必要だ」論の両方を知った上で、日本の立法機能を考えるきっかけにしてほしい。

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